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派遣元・派遣先・派遣スタッフのトラブルQ&A1

労働者派遣とは、派遣労働者、派遣元事業所、派遣先事業所という事なった立場の三者で構成されるため、それらの利害関係を考えると非常に不安定なものになっています。問題が発生すると派遣先と派遣元、派遣労働者間の間で「言った」「聞いてない」の水掛け論はよくある話です。

そのため労働者派遣法がお互いの利益を調整して適正な運営を促しているのですが、それでも問題や疑問は生じます。そのような問題・疑問にどのように対処していくべきかここで考えて行きたいと思います。


1.派遣労働者の秩序・規律違反への対処


派遣労働者は派遣会社とは離れた場所で勤務しているため、教育や指導を一般社員のように行うのは難しいことです。
しかし、派遣労働者の遅刻や無断欠勤等の無責任な勤務態度は最終的には派遣元の信頼をも失いかねない行為であるため、派遣元の営業社員が派遣先を訪問した時や、業務の報告を受けたときなどの機会を利用したり、勤務終了後に自宅へ電話を入れるなどしてこまめに、教育をしていく必要があります。

また、タイムシート等を良くチェックし、勤怠管理を怠らないことが重要です。
このような教育をつくしても改善されない人物については、懲戒解雇など厳しい対処が必要になることもありますので就業規則の懲戒規定の部分も整備し、また派遣労働者にも契約の際に十分このような事を説明する必要があるでしょう。

ただし、この遅刻や無断欠勤は本人だけではなく、派遣先には問題は無いか、派遣先でトラブルに巻き込まれていないか等も確認し、原因を把握しておく必要があります。

2.自由化業務の派遣可能期間に関する注意事項


労働者派遣法は、26業務などを除き「派遣先は、当該派遣先の事業所その他派遣就業の場所ごとの同一の業務について、派遣元事業主から派遣可能期間を超える期間継続して労働者派遣の役務の提供を受けてはならない(労働者派遣法第40条の2)」とされています。  派遣労働者を受け入れている会社が(派遣先)当該派遣労働者の勤務態度・処理能力を気に入り、この派遣可能期間を超えても当該派遣労働者に派遣先で引き続き働いて欲しいと希望する場合がありますが、このような場合慎重に労働者派遣法第40条の2を適用する必要があります。

【派遣就業の場所ごと】
同じ事務所等にける派遣受入については、この制限が適用されます。つまり、派遣先が複数の事業所を持っている場合、派遣可能期間内に派遣を受け入れる事業所を変更すれば、引き続いた派遣契約とはみなされません。場所が変われば、そこから新たな派遣可能期間が始まります。

【同一の業務】(派遣先が講ずべき措置に関する指針より)
イ. 事業所その他派遣就業の場所については、課、部、事業所全体等、場所的に他の部署と独立していること、経営の単位として、人事、経理、指導監督、労働の態様等においてある程度の独立性を有すること、一定の期間継続し、施設としての持続性を有すること等の観点から実態に即して判断すること
ロ. 同一の業務については、派遣先における組織の最小単位において行われる業務は、同一の業務であるとみなすこと、なお、この場合における最小単位の組織としては、業務の内容について指示を行う権限を有する者とその者の指揮を受けて業務を遂行する者とのまとまりのうち最小単位のものをいい、係または班のほか、課、 グループ等が該当する場合もあり、名称にとらわれることなく実態により判断すべきものとすること。  ただし、派遣労働者の受入に伴い、係、班等を形式的に分ける場合、労働者の多いこと等に伴う管理上の理由により係、班を分けている場合または係、班等の部署を設けていない場合であっても、就業の実態等から最小単位の組織に該当すると認められる組織において行われる業務については、同一の業務であるとみなすこと。

その他労働者派遣法第40条の2の規定に照らし、就業の実態に即して、同一の業務であるか否かを判断すること。

【継続する期間】
派遣労働者を受け入れていない期間が3か月を超えない場合は、派遣労働者の受入が継続していることになります。

自由化業務の場合、受け入れる係や課など「組織の最小単位」で受入可能な器官を計算するので、派遣労働者Aの契約が終了し、その翌日に新たに派遣労働者Bを受け入れるような場合や、Aの契約終了後、2か月後に新たに派遣労働者Bを受け入れる場合もどちらも3か月を超えていないので継続していることになります。

3.派遣契約書に無い業務や残業を明示られた場合


まず、業務の場合ですが会社の仕事は様々業務が組み合わさって成り立っています。
従って、契約で定められた業務以外にそれと関連するあるいはそれと連続している業務を命じられることはあると思います。

また、派遣先企業での人間関係を円滑にするために契約以外の業務でも協力する気持ちで臨むことは大切なことです。

ただし、派遣先は、派遣労働者が所属する派遣元と従事する業務の内容を確認し、契約しています。この契約した業務内容については、就業条件明示書により派遣労働者にも伝えられています。

命じられた内容が著しく異なる(経理事務なのに秘書業務、事務なのに営業業務等)場合や内容の相違は小さくてもそれが長期に渡って命じられている場合などは、派遣先企業の指揮命令者または派遣先責任者へ確認と相談をする必要があります。

派遣先企業に言いにくい場合や派遣先に申し出ても改善が図られない場合は、速やかに派遣会社に相談する必要があります。

次に、残業の場合ですが基本的な考え方は業務の場合と同じです。
命じられた残業に対応できるときは、出来るだけ、協力する姿勢で臨む方が良いでしょう。
ただし、「残業が全くない。」ことが就業の条件となっているときや、過重な残業が継続的に命じられたとき等は、派遣先企業および派遣会社に相談する必要があります。


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