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派遣事業者になったら
▽労働者派遣契約の際の留意点
労働者派遣を行う場合には契約が必要です。まず包括的な契約を結び、就業場所、業務、料金などは実際に派遣労働者を派遣先に派遣する際に個別の契約を交わすこともあります。
1年を超え3年以内の期間継続して派遣労働者を受け入れようとする場合には、派遣先事業所の過半数組合または従業員の過半数代表の意見を聴取することが必要です(労働者派遣法第40条の2第4項)。途中で期間を変更する場合もこの聴取を行わなければなりません。
【契約に先立ち必要な通知】
派遣元は派遣先に対して、一般労働者派遣業の許可を受けていること、または特定派遣業の届けを提出・受理されていることを明らかにする必要があります(労働者派遣法第26条4項)。
派遣先事業所は、派遣労働者を受け入れたら、派遣期間の制限に抵触する日を派遣元に通知しなければなりません(労働者派遣法第26条5項)。この通知がない場合、派遣元は労働者派遣契約を締結したはなりません(労働者派遣法26条の6項)。
派遣受入れ期間の制限を受けるのは派遣先事業所です。すでに他の派遣元から同一業務のために派遣労働者を受け入れている場合、その業務の派遣可能期間は先に派遣元が労働者派遣を開始した日から始まっています。
▽派遣契約書の記載事項
派遣に関するトラブルを未然に防止するには、問題となることが想定される事項についてもできるだけ派遣契約の中で明らかにしておくべきです。
【法で定められた記載事項】
労働者派遣契約書には、以下の事項について記載する必要があると決められています。(労働者派遣法第26条1項)
派遣労働者が従事する業務の内容(26の専門的業務の場合は該当する政令の号命をつけること。)
派遣労働者が派遣される事業所の名称、所在地その他就業する場所
派遣先の指揮命令者に関する事項
派遣の期間と就業日
終・始業および休憩時間
安全・衛生に関する事項
派遣労働者の苦情処理に関する事項
労働者派遣契約を解除するときに、派遣労働者の雇用安定のためにとる必要な措置に関する事項
労働者派遣契約が紹介予定派遣に係るものである場合は、紹介予定派遣に関する事項
その他労働省令で定める事項
派遣元責任者、派遣先責任者に関する事項
派遣労働者の氏名、所定外・休日労働をさせる場合はその上限時間数・日数
派遣先が行うべき福利施設の利用など便宜供与に関する事項
労働者派遣期間の制限を受けない業務および物の製造の業務への派遣に関する事項
事業の開始、転換・拡大・縮小または廃止のための業務への派遣であるときは、その旨
産前・産後、育児・介護休業等の代替要員としての業務への派遣である場合には、休業する労働者の氏名および業務と休業の開始および終了予定の日
1か月の就業日数がとくに少ないものの場合には、派遣先において、その業務が1か月間に行われる日数および派遣先の通常の労働者の1かつき官の所定労働日数
以上のほか、契約書には派遣労働者の人数と派遣先事業所の許可番号または届出受理番号を記載しておくことが必要です。
【実務上必要な記載事項】
上記にあげられている事項は、必要最小限のもの以下であり、実務上は次のような事項の記載も必要があると考えます。
料金に関する事項(時間外・休日労働を定めたときは、それに関する料金を含む)
年次有給休暇や、その他の休暇を派遣労働者が取得際の措置(代替要員の受入などの対処方法)
派遣労働者の能力が派遣先の要求する能力と乖離している場合の、派遣労働者の交代や契約の解除に関する事項(能力を客観的に表せる目安となる基準があればそれを下回る場合について交代を求めることができる旨)
無断欠勤・遅刻が多いなどの場合に扱い方に関する事項(契約の解除、派遣労働者の交代など)
守秘義務に関する事項(漏洩の際の損害賠償)
損害賠償に関する事項(故意または重要な過失については契約解除できる旨も)
派遣先で派遣スタッフが遵守すべき秩序、規律維持に関する事項
その他にも、明らかにしておいた方が良いと思われることについては契約書に記載し、確認しておくべきでしょう。
【派遣する労働者についての通知】
労働者を派遣する際には、派遣先に対し、次のことを通知する必要があります。
派遣労働者の氏名
派遣しようとする労働者について、
イ.健康保険
ロ.厚生年金
ハ.雇用保険
の各届出が行政機関に提出されていることの有無。これが未提出の場合には、その理由
派遣労働者の性別、年齢
派遣の就業の日、終・始業時間が労働者派遣契約の内容と異なっているときには、その内容
以上は、法定記載事項ですが、実務上では法定外記載事項や、その他の当事者間で合意した事項について基本契約を結び、実際に労働者を派遣する際に法定事項を記載した契約書を交わすという方法が多くとられています。
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