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派遣事業者になったら |
▽社会保険について
派遣業界では社会保険未加入問題が過去にありましたが、派遣労働者といえども個人の意思とは関係無く、社会保険・労働保険の被保険者の要件を満たす以上(勤務期間・時間等)加入しなくてはなりません。
確かに社会保険料の事業主負担は大きいですが、コンプライアンスを考える上でも加入はしなければなりません。
派遣元事業主は、派遣労働者について
- 健康保険の被保険者資格の取得の確認
- 厚生年金保険の被保険者資格の取得の確認
- 雇用保険の被保険者の資格の取得の確認
の有無に関する事項について、派遣先に通知する必要があります。
そして、
- 「健康保険被保険者資格取得届」
- 「厚生年金保険被保険者資格取得届」
- 「雇用保険被保険者資格取得届」
が行政機関に提出されているかを確認し、提出されていないときは、派遣先にその提出されていない理由も付さなくてはなりません。(派遣法施行規則27条の2)
また、一般労働者派遣事業の場合には、社会保険・労働保険に加入すべき義務があるにもかかわらず加入しない事業主については、罰金刑に処せられ、
その執行を終わり又は執行を受けることがなくなった日から起算して5年を経過しない者は欠格事由に該当し、許可が下りません。さらに許可されていたとしても許可の取消事由にもなっています。
特定労働者派遣事業の場合も、事業開始の際の欠格事由とされ、また事業廃止命令の対象事由となっています。
さらに、派遣元事業主に労働・社会保険に加入させてから労働者派遣を行うことを求めるとともに、派遣先に対してだけではなく、派遣労働者に対しても、当該派遣労働者が労働・社会保険に加入していない具体的理由を通知することが求められています(派遣元事業主が講ずべき措置に関する指針)。
また、派遣先は労働・社会保険に加入している派遣労働者を受け入れるべきであり、加入していない理由が適切でない場合には、派遣元事業主に対して該当派遣労働者を労働・社会保険に加入させてから派遣するように求めることとされています(派遣先事業主が講ずべき措置に関する指針)。
▽社会保険料の負担義務
社会保険の保険料負担は会社にとって大きなものです。しかしこれは会社と従業員で折半することが法律で定められています。 本来会社が負担すべき部分を従業員に負担させることは、厚生年金法第82条、健康保険法第72条の規程に反し、派遣労働者が承諾したとしても負担させることはできません。
前月分の保険料を事業主が翌月末日までに納付する義務があります。
▽派遣労働者の社会保険加入時期
社会保険(健康保険・厚生年金)は、その事業場に雇用されるもの全てに原則として適用されますが、労働条件によっては適用除外されています。 このうち契約期間に係るものとしては、以下のような者が適用除外されています(健康保険法第13条の2、厚生年金保険法第12条)
臨時に雇用される者のうち、
イ.2か月以内の期間を定めて使用される者
ロ.日々雇入れられる者
ハ.季節的な業務に使用される者
ニ.臨時的事業の事業所に使用される者
が定められています。しかし、このうち
イ→所定期間を超えた場合
ロ→1か月
ハ→4か月
ニ→6か月
を超えて引き続き使用されるに至った場合は、すべて被保険者とされ社会保険に加入させる必要が生じます。
ただし、それ以上の期間雇用される者であっても、1週間または1日の所定時間数や1か月の所定日数が、その事業所に雇用されている者の所定時間、所定日数のおおむね4分の3以下の者も被保険者とはなりません。
かつて、派遣業では、2か月の雇用契約を何度も更新して、社会保険の適用を免れるといったケースがありました。しかし、このほとんどは契約更新を前提とした名目的な短期間契約であったため、適用逃れとされ、未納保険料のうち時効前の2年分について、巨額な社会保険料を一括納付を求められたこともありました。
▽社会保険加入に関する派遣業界の対応〜派遣健保(人材派遣健康保険組合)とは
期間・断続就労を繰り返す派遣労働者には、継続雇用を前提としている現行の社会保険制度は十分な対応ができていないのが現状です。
このような状態を改善するために、平成14年5月に派遣会社が集まって健康保険組合(人材派遣健康保険組合。通称「はけんけんぽ」)が設立され、平成16年12月現在で220以上もの派遣事業者がこの組合に加入しています。 これによって、派遣業界で働く労働者にとって面倒な派遣期間での谷間での保険切替手続きなどか簡素化されました。
特徴としては以下のような点があります。
イ.任意継続制度に特例期間を設置
任意継続資格を取得した最初の2か月間を「特例期間」とし、 保険料額を低く抑えています。任意継続被保険者となるとこれまで事業主が負担していた分も含め、全額自己負担になりますが、はけんけんぽでは、任意継続した月と翌月の2ヵ月間に限り「特例期間」として保険料の上限を8,700円に引き下げています(平成17年度)。 さらに、3ヵ月目以降の保険料も、上限が13,920円におさえられているため、割安となっています(平成17年度)。
ただし、40歳〜64歳の場合は、別途介護保険料の支払いが必要です。 次の仕事が決まらないうちに待機することになっても、 健康保険資格を継続しながら、安心して自分に合った仕事をじっくりと探すことができます。
ロ.同一派遣元との使用関係の継続が認められる場合がある
派遣社員の雇用契約が終了後、次の契約までに一定の中断期間(待機期間)がある場合、原則、被保険者資格を喪失することになりますが、 一定の要件をすべてみたす場合は資格を喪失せず、継続して被保険者になることができます。
<引きつづき被保険者でいられる条件>
同じ派遣元で、登録型の派遣社員として働くこと
仕事終了(契約終了)時に、次の仕事(1ヵ月以上の契約)が確実に見込まれていること
次の仕事が1ヵ月以内に開始されること
<留意点>
- 「確実に見込まれる」とは、契約終了時点で次の契約が締結されているか、契約することが決まっている状態をいいます。
- 待機期間中の保険料は、通常通り納める必要があります。

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